スダチは、不登校の子の保護者に助言をして再登校を目指す民間のサービスです。評価が分かれている理由は、2024年の板橋区との件、専門家や支援団体からの批判、料金と実績の見え方の3つです。
当サイトは、スダチを利用していません。この記事は、公式サイト、利用規約、板橋区教育委員会の文書、報道をもとに、契約の前に確かめておきたい事実を整理したものです。「おすすめ」「おすすめしない」の判定はしません。
料金や実績の数字は変わることがあります。記載は2026年10月4日に確認した内容です。
スダチは「やばい」のか|評価が分かれる3つの理由

スダチが「やばい」「怪しい」と検索される背景には、次の3つがあります。
| 理由 | 何があったか |
|---|---|
| 板橋区との件(2024年8月) | スダチが区との連携を発表し、区が否定。スダチは謝罪し、区の教育委員会事務局も確認不足を認める文書を出した |
| 専門家・支援団体からの批判 | 支援団体が区に公開質問状を提出。精神科医や弁護士が、支援の方法や契約の内容に懸念を示した |
| 料金と実績の見え方 | 伴走サポートは36万円から。公式が示す再登校率には、数え方の定義と、率に含めない条件がある |
一方で、スダチは批判に対して説明や反論を公表しています。肯定的な利用者の声も、公式サイトや報道に出ています。以下、順に確認します。
スダチとは|保護者を支援するサービス

スダチは、子ども本人ではなく保護者を支援するサービスです。公式サイトは、子どもへの直接のアプローチはしないと説明しています。
| 項目 | 内容(公式サイト・2026年10月4日確認) |
|---|---|
| 運営会社 | 株式会社スダチ(東京都渋谷区) |
| 設立 | 2019年5月7日 |
| 代表者 | 代表取締役 小川涼太郎 |
| 支援の対象 | 不登校の子の保護者 |
| 支援の流れ | 無料相談 → 有料の再登校面談 → 再登校サポート(伴走) |
| 伴走の形式 | 保護者がメールで報告し、担当者が助言する(料金ページは「毎日」、利用規約は原則として平日1日1回まで) |
| 相談の形式 | オンライン |
公式サイトは、解決が難しいケースとして、学校で激しいいじめがある場合と、子どもに重度の精神疾患がある場合を挙げています。
支援者の資格の要件は、公式サイトの公開ページでは確認できませんでした。利用規約には、会社が認定した第三者に業務を再委託することがある、と書かれています。東洋経済オンライン(2024年11月26日)は、サポートスタッフの採用で専門資格を条件にしていない、という代表の説明を伝えています。
代表の小川氏には著書『不登校の9割は親が解決できる』(PHP研究所、2024年5月発売、小野昌彦氏監修)があります。出版社のページによると、定価は税込1,870円です(2026年6月に価格変更)。
料金と返金・解約のルール

料金は公式の料金ページ(2026年9月16日更新。ページ内の記載では2026年7月時点の価格)に載っています。返金と解約のルールは、利用規約に書かれています。
| サービス | 料金 | 返金・解約(利用規約) |
|---|---|---|
| 初回相談 | 0円 | ― |
| 再登校面談 | 4万9,500円 | 資料・動画の送付と面談の実施で提供完了となり、返金には応じない。利用者都合のキャンセルには事務手数料5,000円(税別) |
| 伴走型再登校サポート | 36万円〜(税抜) | 提供済みの回数分を除いて返金。利用者都合の中途解約には、事務手数料として決済金額の15%(税込)。提供期間が過ぎた場合、残りの回数分は払い戻されない |
再登校面談の利用規約には、料金は45,000円(税別)で、土日祝と18時以降は時間外手数料5,000円(税別)がかかるとあります。
利用規約には、次の内容も書かれています。
- 会社が提供する情報は医師の診断や医学的な知見とは異なり、子どもが継続して再登校できることを保証するものではない
- サービスの具体的な内容をSNSなどで公開する行為は禁止
特定商取引法に基づく表記のページは、公式サイトの公開ページでは確認できませんでした(2026年10月4日時点。トップ・会社概要・規約・フッター・サイトマップの範囲で確認)。申込み後の画面は、当サイトでは確認していません。
契約の前に、料金の総額、支援の期間、途中でやめた場合に戻る金額を、書面で確認することをおすすめします。
板橋区との件で何があったか

2024年8月、スダチは東京都板橋区と連携するという発表を出し、区がこれを否定しました。板橋区教育委員会事務局の文書(2024年9月5日公開。区のページの更新日表示は2024年12月12日)と、スダチの発表(同年8月21日)で確認できる経緯は次のとおりです。
| 日付 | 出来事 |
|---|---|
| 2023年10月31日 | スダチが区の教育委員会に事業を説明。区の文書によると、進展はなかった |
| 2024年5月1日 | スダチが再度説明し、モデル校での実施などを提案 |
| 2024年7月 | 区内の小学校2校がスダチから説明を受ける。1校で、9名の保護者にチラシを配付 |
| 2024年8月5日 | スダチが「板橋区と連携」とするプレスリリースを発表。区の文書は、事前の説明がなく内容を確認できていなかったとしている |
| 2024年8月9日・13日 | 区が9日にホームページへ見解を掲載。13日に修正し、連携の事実を否定した(13日の内容は、公開質問状とスダチ公式ブログの記載による) |
| 2024年8月14日 | 区が、スダチの提案を進めないことを連絡 |
| 2024年8月21日 | スダチが経緯の説明と謝罪を発表 |
| 2024年9月5日 | 区の教育委員会事務局が、経緯の文書を公表 |
区が学校を紹介した時期は、区の文書では5月、スダチの発表では6月となっており、一致していません。
スダチは8月21日の発表で、連携のないまま勝手に発表したわけではないと説明しました。そのうえで、発表の表現や時期を詰め切れていなかったとして謝罪し、区との連携は白紙になったとしています。
区の教育委員会事務局は9月5日公開の文書で、提案の内容や進め方の確認が十分でなかったことに大きな原因があったとしています。同じ文書は、「学校に登校する」という結果のみを目標にしないという区の方針は変わっていない、とも書いています。
批判と、スダチ側の説明

スダチに対しては、支援団体や専門家から批判が出ています。スダチは、それぞれについて説明や反論を公表しています。
| 論点 | 批判・懸念 | スダチ側の説明 |
|---|---|---|
| 国の方針との関係 | 3つのNPO法人などが2024年8月15日、板橋区長と教育長あてに公開質問状を提出。国や区の不登校支援の方針と、スダチの打ち出しには隔たりがあるように見える、とした | 公式ブログで、再登校を目指す方針も選択肢の一つにするために活動している、と説明 |
| 子どもへの影響 | 児童精神科医が、親子関係に焦点を当てること自体は必ずしも間違いではないとしたうえで、親側の情報だけで親子関係に介入すると、子どもが追い詰められる場合があると指摘(女子SPA! 2024年9月12日)。児童思春期精神医学が専門の別の医師は、支援の実際は見ていないと断ったうえで、子どもの主体性への懸念を述べた(同 2025年8月8日) | 公式ブログで、子どもを無理に再登校させることはしていない、医師が作成した基準で支援の可否を判断し、医学的な支援が必要な子には提供していない、と説明 |
| 支援の方法 | 精神科医の斎藤環氏が、スダチの方法を強く批判(集英社オンライン 2024年10月5日) | 同記事によると、スダチは取材を断った。公式ブログは、同記事の体験談は顧客情報と整合が取れず、事実と異なる可能性があるとしている |
| 原因の捉え方 | 不登校の原因を親子関係のみに求めている、という批判(東洋経済オンライン 2024年11月26日) | 同じ記事の取材に、家庭だけが原因ではないことは承知している、自社は選択肢の一つだと回答 |
| 契約と表示 | 弁護士が、契約書全体を見ないとはっきり言えないと断ったうえで、内容の公開を禁じる条項や、実績の表示のしかたに懸念を示した(東洋経済オンライン 2024年11月26日) | 同じ記事の取材に、弁護士や消費生活センターへの相談までは止められない、再登校を保証しないことは契約書に明記している、と回答。指摘を受けてサイトの表現も修正したとしている。公式ブログでは、再登校率の定義と、率に含めない条件を公表 |
公開質問状を出したのは、NPO法人多様な学びプロジェクト、NPO法人登校拒否・不登校を考える全国ネットワーク、NPO法人フリースクール全国ネットワークなどです。
報道には、元利用者の証言も出ています。東洋経済オンライン(2024年11月26日)と女子SPA!(2025年8月8日)は、子どもの状態が悪くなって中断した、再登校したが再び不登校になった、といった声を仮名や匿名で伝えています。女子SPA!の同じ記事には、料金は内容に見合っていたという声も載っています。
スダチは女子SPA!(2025年8月8日)の取材に、食事に関する一部の助言は過去にあったが現在は提案していない、ルールを守ることを子どもに強制はしておらず、デジタル機器も完全に制限しているわけではない、と回答しています。公式ブログによると、2024年12月から「ゆっくりサポート」という支援も始めています。
行政の動きについて、当サイトは2026年10月4日時点で、不登校支援をうたう民間事業者について国が出した注意喚起や指針を確認できていません。東洋経済オンライン(2024年11月26日)は、文部科学省の担当者が、一概に肯定も否定もできない立場で、個別の事業者を規制する権限もないと述べた、と伝えています。
「再登校率88%」の読み方

公式サイトが示す再登校率は、スダチが決めた定義で数えた数字です。読むときは、定義、率に含めない条件、分母の3つを見てください。
| 見るところ | 公式の記載(2026年10月4日確認) |
|---|---|
| 数字 | 再登校率88.1%、継続登校率90.4%、再登校した子は1,800名以上(いずれも2025年11月時点・よくある質問のページ。人数はページによって表記が異なる)。トップページは再登校までの平均を22.6日としている |
| 「再登校」の定義 | 朝から放課後まで教室に2日続けて登校した、その1日目を復学日とする。保健室登校、別室登校、午後からの登校、フリースクールへの登校、通信制高校への転校は含めない。復学後に、病気など以外の理由で週2日以上欠席した場合は、復学日を白紙にする |
| 率に含めない条件 | 公式ブログによると、保護者がルールを守れなかった場合や、途中で通信制高校への転校を選んだ場合などは、率に含めない。ただし、条件に当てはまっても期間内に再登校した場合は実績に数える、としている |
| 分母 | 支援した家庭の総数は、公式サイトでは確認できなかった |
保健室登校や別室登校を含めない点で、定義の範囲は狭く取られています。一方で、率に含めない条件があるため、「申し込んだ家庭の88%が再登校した」という意味とは限りません。
時点によって数字も変わっています。出版社のページ(2024年3月時点)では、再登校までの平均は18.0日、再登校率は90.0%でした。現在の公式サイトでは、22.6日と88.1%です。
継続して登校できているかの数字は、公式の中で2つあります。よくある質問のページは継続登校率を90.4%としています。公式ブログは、2023年5月に支援を終えた93組を調べた結果として、8か月後の継続登校率を約80%としています。
国の方針との関係

国は、登校という結果だけを支援の目標にしない方針を示しています。スダチの「再登校を目指す」支援は、この方針との関係が論点になっています。
文部科学省の2019年(令和元年)10月の通知は、不登校の支援は「学校に登校する」という結果のみを目標にするのではなく、社会的に自立することを目指す必要がある、としています。同じ通知は、休むことに積極的な意味がある一方で、学業の遅れや進路の不利益のリスクがあることにも触れています。
支援団体の公開質問状は、国や区の方針と、スダチの打ち出しには隔たりがあるように見えるとしました。スダチは公式ブログで、公的な機関は見守る支援が中心だとしたうえで、再登校を目指す方針も選択肢の一つにしたい、と述べています。
再登校を目指すこと自体が、通知で禁じられているわけではありません。論点は、子ども本人の状態や意思がどう扱われるか、という点にあります。親が何を手放してよく、何を持ち続けるかは、不登校の中学生はほっといていい?で整理しています。
検討してよさそうな家庭・慎重にしたい家庭

当サイトは利用の可否を判定しません。公式の記載と公的な資料から、検討の前に確かめたい点を分けると、次のようになります。
| 区分 | 当てはまる状況 | 根拠 |
|---|---|---|
| 慎重にしたい | 学校で激しいいじめがある | 公式サイトが、解決が難しいケースに挙げている |
| 慎重にしたい | 子どもに重い精神疾患がある、自分を傷つける、「消えたい」と口にする | 公式は、医師が作成した基準で支援の可否を判断し、医学的な支援が必要な子には提供していないと説明。厚生労働省は、早めに専門家へ相談するようすすめている |
| 慎重にしたい | 眠れない、食べられない状態が続いている | 厚生労働省は、こうしたサインに気づいたら早めに専門家へ相談するようすすめている |
| 確かめてから | 子ども本人は再登校を望んでいるか | 国の基本指針は、支援を本人の意思を十分に尊重しつつ行うとしている |
| 確かめてから | 36万円以上の費用と、途中でやめたときの手数料を受け入れられるか | 公式の料金ページと利用規約 |
体調のサインが続いているときは、民間のサービスを検討する前に、医療機関や公的な窓口への相談を優先してください。
契約前に確かめる5つのことと、無料の相談先

契約の前に、次の5つを書面で確かめておくことをおすすめします。
- 料金の総額と、追加でかかる費用
- 支援の期間と、期間内に再登校しなかった場合の扱い
- 途中でやめた場合に戻る金額と、手数料
- 担当者の経歴と、医療や学校との連携のしかた
- 子どもの状態が悪くなったときの対応と、中止の基準
公的な相談先には、無料で使えるものがあります。文部科学省が示した保護者向け情報提供資料のひな形は、教育支援センターの利用料は基本的に無料だとしています。最初の相談先として、教育委員会の不登校相談の担当を挙げています。
電話の相談窓口もあります。24時間子供SOSダイヤル(0120-0-78310)は、保護者も対象です。
相談先の種類と選び方は不登校の相談先一覧に、塾や家庭教師の選び方は不登校の子の塾・家庭教師の選び方にまとめています。再登校を考えるときの声かけは再登校のきっかけと声かけも参考にしてください。
不登校の定義や最新データ、親が最初に知っておきたいことは不登校とは?定義・最新の人数データ・親が最初に知ることにまとめています。
よくある質問

- Qスダチはやばいのですか?
- A
評価は分かれています。2024年に板橋区との件があり、支援団体や専門家から批判が出ました。スダチは説明や反論を公表しています。当サイトは判定をせず、契約前に確かめる点を整理しています。
- Qスダチの料金はいくらですか?
- A
公式の料金ページ(2026年9月16日更新)によると、初回相談は0円、再登校面談は4万9,500円、伴走型再登校サポートは36万円から(税抜)です。
- Q途中でやめたら返金されますか?
- A
利用規約によると、伴走サポートは提供済みの回数分を除いて返金されますが、利用者都合の中途解約には決済金額の15%(税込)の事務手数料がかかります。提供期間が過ぎた場合、残りの回数分は払い戻されません。再登校面談は返金に応じないとされています。
- Q板橋区とスダチは連携しているのですか?
- A
2024年8月14日時点で白紙になっています。同月にスダチが連携を発表しましたが、区は提案を進めないことを連絡し、スダチは21日に白紙になったと発表しました。その後に連携したという発表は、当サイトでは2026年10月4日時点で確認できていません。
- Q再登校率88%は信用できますか?
- A
スダチが決めた定義で数えた数字です。保護者がルールを守れなかった場合などは率に含めないと公式が説明しており、支援した家庭の総数は公式サイトで確認できませんでした。申し込んだ家庭全体の割合とは読めない点に注意が必要です。
- Q国はスダチのようなサービスについて何か言っていますか?
- A
当サイトは2026年10月4日時点で、不登校支援の民間事業者について国が出した注意喚起を確認できていません。報道によると、文部科学省の担当者は、一概に肯定も否定もできない立場だと述べています。
まとめ

- スダチは、保護者に助言をして再登校を目指す民間のサービスです。公式の説明では、子ども本人には直接関わりません
- 料金は、再登校面談が4万9,500円、伴走サポートが36万円から(税抜)です。面談は返金なし、伴走の中途解約には15%の手数料がかかります
- 2024年8月に板橋区との連携を発表し、区が否定しました。スダチは謝罪し、区の教育委員会事務局も確認不足を認めています
- 支援団体や専門家からの批判と、スダチ側の説明の両方があります
- 再登校率は、スダチの定義で数えた数字です。率に含めない条件があり、支援した家庭の総数は公式サイトでは確認できませんでした
体調のサインが続いているときは、医療機関や公的な窓口への相談を先にしてください。進路の方向に迷うときは、進路コンパスも使ってください。
※本記事は2026年10月4日時点の公開情報にもとづく一般的な情報提供です。当サイトは株式会社スダチのサービスを利用しておらず、同社との広告・提携関係はありません。料金・規約・実績の数字は変更されることがあります。契約にあたっては、必ず同社の最新の説明と契約書面をご確認ください。お子さんの心身の状態が心配なときは、医療機関や公的な相談窓口にご相談ください。
主な出典:株式会社スダチ 公式サイト(会社概要・よくある質問・利用規約・料金ページ・公式ブログ)/板橋区教育委員会事務局「株式会社スダチとの一連の経緯と不登校対応の方針について」(2024年9月5日公開)/株式会社スダチ「8/5のプレスリリース(板橋区との連携)について」(2024年8月21日)/NPO法人 登校拒否・不登校を考える全国ネットワーク 公開質問状(2024年8月15日)/女子SPA!(2024年9月12日、2025年8月8日)/集英社オンライン(2024年10月5日)/東洋経済オンライン(2024年11月26日)/文部科学省「不登校児童生徒への支援の在り方について(通知)」(令和元年10月25日)/文部科学省 保護者向け情報提供資料のひな形(令和5年7月31日事務連絡 別添)/義務教育の段階における普通教育に相当する教育の機会の確保等に関する基本指針(平成29年3月31日 文部科学大臣決定)/厚生労働省「こころもメンテしよう〜ご家族・教職員の皆さんへ〜」/PHP研究所『不登校の9割は親が解決できる』書籍ページ


