「不登校のこと、どこに相談すればいいのか分からない」——結論から言うと、最初の1件は「学校のスクールカウンセラー」か「市区町村の教育支援センター」が定石です。どちらも無料で、全国にあり、不登校対応の経験値が高い窓口です。
ただ、相談先は1つに絞る必要はありません。学校・公的機関・医療・民間で役割がまったく違うので、「今どの段階で、何に困っているか」で使い分けるのが正解です。この記事で全体マップを整理します。
相談先の全体マップ|4系統で考える

| 系統 | 主な窓口 | 向いている場面 | 費用 |
|---|---|---|---|
| ① 学校の中 | 担任・スクールカウンセラー・養護教諭 | 初期。学校との調整が必要なとき | 無料 |
| ② 公的機関 | 教育支援センター・教育相談センター・電話/SNS相談 | 学校に話しにくい・居場所や出席扱いを考えたい | 無料 |
| ③ 医療 | 小児科・児童精神科・思春期外来 | 体の症状がある・診断や治療が必要かもしれない | 保険診療 |
| ④ 民間 | フリースクール・家庭教師/個別指導・親の会 | 居場所や学習の実働がほしい・親同士でつながりたい | 有料が中心(親の会はほぼ無料) |
ポイントは、②の公的機関だけでも「相談・居場所・出席扱い」まで実はかなり揃うことです。民間サービスは「実働部隊」として必要な部分にだけ足すのが、費用面でも消耗しない組み方です。
① 学校の中の相談先|まずは無料の専門職から

スクールカウンセラー(SC)は、担任を通さなくても予約できます。 公立小中学校を中心に配置されている心理の専門職で、保護者だけの相談も可能です。「子どもは行きたがらないが親だけ話を聞いてほしい」という使い方が実際には一番多いパターンです。
- 担任・学年主任——欠席連絡や学校側の対応(プリント・行事・別室登校)の調整役。合う/合わないはありますが、窓口としては必ず確保しておきます
- 養護教諭(保健室の先生)——教室に入れない段階の保健室登校・別室登校の起点になります
- スクールソーシャルワーカー(SSW)——家庭環境や福祉制度との連携が必要なときの専門職。SC経由で紹介されることが多いです
学校との関係がこじれている場合、無理に学校内で完結させる必要はありません。次の公的機関に直接行って構いません。
② 公的な無料相談先|住んでいる自治体に必ずある

核になるのは「教育支援センター」です。 市区町村の教育委員会が運営する公的機関で、相談だけでなく、通える「居場所」(旧・適応指導教室)を持っているのが最大の特徴です。ここへの通所は、要件を満たせば学校の出席扱いになります。国の不登校対策(COCOLOプラン)でも中核に位置づけられています。
探し方は「教育支援センター+市区町村名」で検索。自治体によって名称が違いますが(教育相談室・適応指導教室など)、教育委員会のページに必ず窓口があります。
すぐ話したいときの電話・SNS窓口も覚えておくと安心です。
| 窓口 | 番号・入口 | 対象 |
|---|---|---|
| 24時間子供SOSダイヤル(文部科学省) | 0120-0-78310(無料・24時間) | 子ども本人・保護者 |
| 東京都教育相談センター | 0120-53-8288 | 都内の児童生徒・保護者(不登校含む) |
| チャイルドライン | 電話・チャット(18歳まで) | 子ども本人 |
東京都の場合、中学卒業後の不登校・中退からの進路相談に特化した「青少年リスタートプレイス」(東京都教育相談センター内)もあります。高校生の不登校・中退の段階では貴重な窓口です。
なお児童相談所は「虐待の通報窓口」ではなく、18歳未満の子どもに関するあらゆる相談を受ける機関です。不登校に家庭内の暴力・ひきこもりの長期化・親自身の限界が重なっているときは、選択肢に入れてください。
③ 医療につなぐサイン|「相談」より「受診」が先の場合

次のサインがあるときは、カウンセリングより先に医療機関を検討してください。
- 朝起きられない・立ちくらみ・午後は元気——起立性調節障害の典型パターン。中高生の不登校の背景に高頻度で見つかります
- 食欲不振・体重減少・不眠が2週間以上続く
- 腹痛・頭痛・吐き気が登校日の朝に集中する
- 死にたい気持ちを口にする(この場合はためらわず即日相談を)
入口はかかりつけの小児科でかまいません。そこから児童精神科・思春期外来への紹介という流れが現実的です(児童精神科の初診は数か月待ちが珍しくないため、早めに動く価値があります)。
発達特性が関係していそうな場合は、不登校と発達障害の記事で見立ての整理をしています。
④ 民間の相談先|「実働」を足す。ただし見極めは必要

公的機関は無料で信頼できますが、頻度と実働(毎日の居場所・学習の伴走)には限界があります。そこを埋めるのが民間です。
- フリースクール——毎日通える居場所。料金・出席扱い・選び方はこちら
- 不登校対応の家庭教師・個別指導——勉強の遅れへの実働。外に出られない段階でも自宅・オンラインで始められます
- 親の会——不登校の子を持つ親同士の集まり。全国ネットワークがあり、地域の会を探せます。「うちだけじゃない」と分かることの効果は、専門相談とは別物です
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比較した各社の無料体験・無料相談はこちらから——資料や体験で「本人との相性」を確かめてから判断できます。
民間サービスの見極め5点
高額な契約を急がせる業者も存在する領域なので、契約前に確認してください。
- 料金体系が事前に明示されているか——総額・解約条件が曖昧なまま面談に誘導する業者は避ける
- 「必ず再登校させる」型の断定をしていないか——結果の保証はできない領域です。断定はセールストークと考えてください
- 子ども本人の意思を扱うプロセスがあるか——親だけで完結させるサービスは、うまくいっても長続きしにくいです
- スタッフの経験・体制が確認できるか
- 短期高額の一括契約を迫らないか——月謝制・都度払いで始められるものから試す
よくある質問

Q. 結局、最初のひとつはどこに電話すればいいですか?
在籍校に話せる状態なら、学校経由でスクールカウンセラーの予約を。学校に話しにくいなら「教育支援センター+市区町村名」で検索して電話してください。どちらも無料で、そこから必要な先へつないでもらえます。
Q. 親だけで相談してもいいのでしょうか?
問題ありません。むしろ初回は親だけの相談が普通です。スクールカウンセラーも教育支援センターも保護者のみの相談を受け付けており、子どもを連れて行く必要はありません。
Q. 子どもが誰にも会いたがりません。
本人向けには、匿名で使える電話・チャット窓口(チャイルドライン、24時間子供SOSダイヤルなど)があります。無理に対面の場へ連れ出すより、親が先に相談を始めて家庭の対応を整える方が結果的に早いケースが多いです。再登校のきっかけの記事も参考にしてください。
Q. 相談先によって言うことが違って混乱します。
立場が違えば助言は変わります(学校は登校復帰寄り、医療は休養寄りになりがち)。「今は休養期か・動き出し期か」という段階の見立てを軸に、今の段階に合う助言を採用する、と考えると整理できます。
Q. 費用はどのくらい見ておくべきですか?
①学校内と②公的機関は無料、③医療は保険診療です。お金がかかるのは④民間だけで、フリースクールの相場や家庭教師の費用感はそれぞれの記事で整理しています。無料の窓口から始めれば、初期費用ゼロで動き出せます。
まとめ:無料の公的窓口から始めて、必要な実働だけ民間で足す

- 最初の1件はスクールカウンセラーか教育支援センター。無料・全国にある・出席扱いにもつながる
- 体のサイン(朝起きられない・食欲・睡眠)があるなら医療が先
- 民間は「毎日の居場所」「学習の伴走」という実働を足す位置づけ。見極め5点を確認してから
- 相談は1か所に絞らなくていい。並行してよいし、合わなければ変えてよい
親自身が疲れ切ってしまう前に、親のメンタルと仕事の記事も読んでみてください。相談は子どものためだけでなく、親が一人で抱えないためのものでもあります。
※本記事は2026年8月時点の一般的な情報提供であり、個別の診断・助言に代わるものではありません。各窓口の受付時間・対象は変更されることがあるため、利用前に公式情報をご確認ください。記事内にはプロモーションが含まれます。
主な出典:文部科学省 誰一人取り残されない学びの保障(COCOLOプラン・相談窓口一覧)/文部科学省 24時間子供SOSダイヤル/東京都教育相談センター/チャイルドライン/文部科学省 不登校児童生徒への支援の在り方について(通知)

