大人の発達障害のセルフチェックは、ASD(自閉スペクトラム症)・ADHD(注意欠如多動症)・LD(学習障害)など、気になる特性に合わせて選んで受けるのが基本です。このページでは、当サイトの無料セルフチェック8種類から、どれを受けるかを3つの質問で選べます。
あわせて、ASD・ADHD・LDの代表的なサインのチェックリスト、医療機関でよく使われる質問紙との関係、病院で行う検査との違いと受診の目安をまとめました。どのチェックも登録不要・無料です。
※セルフチェックは医学的な診断ではありません。結果は、自分の状態を整理し、受診や相談のときに伝える材料として使ってください。
どのセルフチェックを受けるか選ぶ(3問・約1分)
誰のことを調べたいか、何が気になっているか、受診をどう考えているかの3つに答えると、受けるとよいチェックが理由つきで表示されます。回答は送信されず、点数や判定も出しません。
どのセルフチェックを受けるか選ぶ
3つの質問に答えると、受けるとよいチェックが表示されます。点数や判定は出しません。
質問 1 / 3
誰のことを調べたいですか?
質問 2 / 3
気になっていることに近いものを、いくつでも選んでください。
質問 2 / 3
いちばん近いものを1つ選んでください。
質問 3 / 3
病院を受診することについて、いまの気持ちに近いものは?
あなたにおすすめのセルフチェック
どれも登録不要・無料です。セルフチェックは診断ではありません。結果は、受診や相談のときに自分の状態を伝える材料として使ってください。
大人の発達障害チェックリスト|ASD・ADHD・LDの代表的なサイン

国立障害者リハビリテーションセンター 発達障害情報・支援センターの解説では、自閉症(自閉スペクトラム)は「対人関係の障害」「コミュニケーションの障害」「限定した常同的な興味、行動および活動」、注意欠陥多動性障害(ADHD)は「注意持続の欠如」と「多動性や衝動性」、学習障害(LD)は「読む、書く、計算するなどの特定の能力」の困難として説明されています(発達障害情報・支援センター「各障害の定義」)。以下は、これを大人の仕事と生活の場面に置き換えた例です。
当てはまる数で判定するものではありません。子どもの頃から続いているか、仕事や生活に支障が出ているかをあわせて見てください。
ASD(自閉スペクトラム症)でよく語られるサイン
- 雑談や冗談の意図がつかめず、会話がかみ合わないと言われる
- 相手の表情や場の雰囲気から、気持ちを読み取るのが難しい
- 言葉を文字どおりに受け取り、遠回しな指示が伝わりにくい
- 予定の急な変更や、手順が変わることに強いストレスを感じる
- 決まったやり方や順番にこだわり、崩れると落ち着かない
- 特定の分野に強い関心があり、時間を忘れて没頭する
- 音・光・におい・服の肌ざわりなどに、人より敏感(または鈍感)である
- 大人数の会議や飲み会のあと、ひどく疲れる
詳しく確かめるなら:AQテスト(ASD傾向・50問・約5分)。特徴の全体像は大人のアスペルガー症候群(ASD)の特徴で整理しています。
ADHD(注意欠如多動症)でよく語られるサイン
- 書類の記入漏れや確認ミスなど、うっかりしたミスが多い
- 物をなくす、置き忘れることが多い
- 締め切りのある作業を後回しにして、ぎりぎりになる
- 話を聞いているつもりでも、途中で注意がそれる
- 段取りを立てて順番に進めるのが苦手
- 会議や順番待ちで、じっとしているのがつらい
- 相手の話が終わる前に話し始めてしまう
- 思いつきで予定や買い物を決めて、あとで困る
詳しく確かめるなら:ADHDテスト(ASRS・18問・約3分)、大人のADHDセルフチェック50問。特徴の全体像は大人のADHDの特徴チェックリストと対策で整理しています。
LD(学習障害)でよく語られるサイン
- 文章を読むのに時間がかかり、読むと強く疲れる
- 読み飛ばしや、行の読み間違いが多い
- 字を書くのに時間がかかる、漢字が思い出せない
- メモや書き写しが、話の速さに追いつかない
- 暗算やおつりの計算、数字の桁で間違えやすい
- 表やグラフから数字を読み取るのが苦手
詳しく確かめるなら:大人の学習障害(LD)セルフチェック(24問・約3分)、計算の困りごとが中心なら算数障害(ディスカリキュリア)セルフチェック。
どれか1つに絞れない、少しずつ当てはまるという場合は、大人の発達障害グレーゾーン セルフチェック(28問)で、困りごとがどこに集まっているかを先に見るのがおすすめです。ASDとADHDの両方の特性をあわせ持つ人もいます。
当サイトの無料セルフチェック8種類の比較

8種類はすべて登録不要・無料です。国際的に使われている質問紙にもとづくのは、AQテストとADHDテスト(ASRS)の2つです。ほかの6つは当サイトが独自に整理したもので、標準化された心理検査ではありません。
| チェック | わかること | 問数・時間 | 元になった尺度 |
|---|---|---|---|
| AQテスト | ASDの傾向(人づきあい・注意の切り替え・細部への関心など) | 50問・約5分 | AQ(Baron-Cohenら、2001年)。日本語版は若林明雄ら(2004年) |
| ADHDテスト | ADHDの傾向(不注意・多動性の頻度) | 18問・約3分 | ASRS-v1.1(WHOと成人期ADHD作業グループ) |
| ADHDセルフチェック50問 | 不注意・多動・衝動・段取り・感情のどこに困りごとが集まっているか | 50問・約5分 | 当サイト独自 |
| 学習障害(LD)セルフチェック | 読む・書く・計算のどこに困りごとがあるか | 24問・約3分 | 当サイト独自 |
| 算数障害セルフチェック | 数や計算の困りごとを、仕事の場面で4つの領域に分けて | 20問・約3分 | 当サイト独自 |
| グレーゾーン セルフチェック | ASD寄り・ADHD寄り・どちらにもある特徴の分布 | 28問・約3分 | 当サイト独自 |
| カサンドラ症候群セルフチェック | 身近な人とのやりとりで、自分のどこが消耗しているか | 20問・約3分 | 当サイト独自 |
| 間欠性爆発性障害セルフチェック | 怒りの爆発の出方・きっかけ・影響・引き金 | 20問+頻度の質問2問・約3分 | 当サイト独自 |
どのチェックも、分かるのは「傾向」や「困りごとの集まり方」までです。診断名がつくかどうか、どれくらい重いかは分かりません。
医療機関でよく使われる質問紙との関係
ASRS-v1.1は、WHO(世界保健機関)と成人期ADHD作業グループが作成した18問(パートA 6問・パートB 12問)の質問紙です。当サイトのADHDテストはこれにもとづいています。
AQ(自閉症スペクトラム指数)は、英ケンブリッジ大学のバロン=コーエンらが2001年に開発した50問の質問紙で、日本語版は若林明雄らが2004年に作成しました。当サイトのAQテストはこれにもとづいています。
RAADS-14は、Erikssonらが2013年に発表した、成人のASDを見分けるための14項目の質問紙です(80項目のRAADS-Rを短くしたもの)。当サイトには用意していません。日本語版は、製薬会社の啓発サイト(沢井製薬「大人の神経発達症.jp」のセルフチェックなど)で受けられます。
いずれも、診断を確定するものではなく、受診のきっかけをつかんだり、医師に伝えることを整理したりするための「ふるい分け」の道具です。
セルフチェックと診断の違い|病院で行う検査と費用の目安

発達障害の診断は、医師が問診で子どもの頃からの様子と、いまの仕事や生活での困りごとを聞き取り、必要に応じて心理検査を組み合わせて行います。セルフチェックの点数だけで診断がつくことはありません。
| 内容 | 何を見るか | 自己負担の目安(3割負担) |
|---|---|---|
| 初診(問診) | 子どもの頃からの様子、いまの困りごと | 2,500円前後 |
| AQ(質問紙) | ASDの傾向 | 保険で240円 |
| WAIS-IV(知能検査) | 得意なことと苦手なことの差(凸凹) | 保険で1,350円 |
| ADOS-2(面接・観察による検査) | ASDの特性 | 診療報酬の点数表に載っていないため、医療機関によっては2万円前後の自費 |
保険診療の範囲なら、初診から診断までの自己負担は1万円前後が目安です(2026年9月時点・診療報酬点数から当サイトが算出)。検査の種類や、自費になりやすい検査の見分け方は大人の発達障害の検査費用と、何科に行くかで詳しく解説しています。
診断を受けるかどうか迷っている場合は、発達障害の診断、大人になってから受けるべきかで、受けることで変わること・変わらないことを整理しています。
結果が気になったときの次の一歩

結果が気になり、仕事や生活に支障が出ているなら、精神科か心療内科への相談を考えてください。準備しておくと、限られた診察時間を有効に使えます。
- 受診先を探す:「大人の発達障害」を診ていると明記している精神科・心療内科を選びます。見つからないときは、都道府県・政令指定都市の発達障害者支援センターに相談すると、地域の医療機関を教えてもらえます(相談は無料)。
- 持っていくもの:セルフチェックの結果のメモ、困っている場面の具体例、子どもの頃の様子がわかるもの(通知表など)。セルフチェックの結果は、画面を印刷するかスクリーンショットで保存しておくと伝えやすくなります。
- 働き方を相談する:働き方を見直したいときは、就労移行支援や障害者雇用の転職エージェントにも相談できます。自分に合う先を知りたいときは、就労移行支援の事業所診断と転職エージェント診断(どちらも無料・登録不要)が使えます。
身近な人のことが気になっている場合は、本人を責めずに伝える方法を大人の発達障害を傷つけずに伝える5つのステップで、あなた自身の負担については大人の発達障害、家族が抱えるストレスの正体と対処法で整理しています。
大人の発達障害のセルフチェックに関するよくある質問

- Q大人が発達障害かどうか調べるには、どうすればいいですか?
- A
まずセルフチェックで傾向と困りごとを整理し、仕事や生活に支障が出ていれば精神科・心療内科に相談します。診断は、医師が問診と必要な心理検査を組み合わせて行います。
- Qセルフチェックは無料ですか?登録は必要ですか?
- A
当サイトの8種類のセルフチェックは、すべて無料です。氏名やメールアドレスなどの登録も必要ありません。
- Qセルフチェックの結果で診断はつきますか?
- A
つきません。セルフチェックで分かるのは傾向や困りごとの集まり方までで、診断は医師が子どもの頃からの様子や生活への影響を確かめて行います。結果は受診や相談のときの材料として使ってください。
- QASDとADHDの両方が気になるときは、どれから受ければいいですか?
- A
AQテストとADHDテストの両方を受けるか、先にグレーゾーン セルフチェック(28問)で、ASD寄り・ADHD寄りのどちらに困りごとが集まっているかを見るのがおすすめです。両方の特性をあわせ持つ人もいます。
- Q発達障害のグレーゾーンとは何ですか?
- A
特性による困りごとはあるものの、診断基準のすべてには当てはまらない状態を指して使われる言葉です。医学的な診断名ではありません。詳しくはグレーゾーン セルフチェックのページで解説しています。
- Q女性の場合も同じセルフチェックでいいですか?
- A
当サイトのセルフチェックは男女共通です。女性に見られやすい特徴は、大人のADHD女性の特徴と大人の女性ASDの特徴で整理しています。
まとめ|気になる特性に合わせて選び、結果を受診や相談の材料にする

大人の発達障害のセルフチェックは、気になる特性に合わせて選び、結果を受診や相談の材料にするものです。どれを受けるか迷ったら、このページの3問のナビか、グレーゾーン セルフチェックから始めてください。
結果が気になり、仕事や生活に支障が出ているなら、結果のメモを持って精神科・心療内科に相談してください。見つからないときは、発達障害者支援センターが地域の医療機関を教えてくれます。
AQテストとADHDテスト以外のセルフチェックは当サイトが独自に整理したもので、標準化された心理検査ではありません。いずれのチェックも、医学的な診断や、特定の疾患の有無を判定するものではありません。本記事は情報提供を目的としており、医師による診断に代わるものではありません。
記事内の情報は2026年9月時点のものです。出典: 国立障害者リハビリテーションセンター 発達障害情報・支援センター「各障害の定義」、Baron-Cohen, S. et al. (2001)、若林明雄ほか (2004)「自閉症スペクトラム指数(AQ)日本語版の標準化」、WHO「Adult ADHD Self-Report Scale(ASRS-v1.1)」、Eriksson JM, Andersen LM, Bejerot S. (2013) RAADS-14 Screen, Molecular Autism 4:49。検査費用は診療報酬点数から当サイトが算出。
記事監修: 平川病院 産業医・発達障害専門医

