注意欠陥多動性障害(Attention-Deficit/Hyperactivity Disorder: ADHD)は、多動、不注意、衝動性を3主徴とします。
男女比2対1で、小児の5%、成人の2.5%といわれています。
ADHDの治療薬は、2022年12月現在、国内では小児で4種類、成人で3種類あります。
ADHDの症状
【多動】
幼時期:
歩き始めから目を離すと興味のある方へ行ってしまう、迷子になる、じっとしていることが苦手などあります。
小学校入学以降:
席を立ち歩く、着席していても、もじもじソワソワ体を動かしている、手遊びが多いなどの形で現れます。
成人:
大人になっても仕事中、用事を作っては席をたつ、映画などで長時間座ってみることができない、貧乏ゆすりをするなど体の一部を動かしているなどがみられることがあります。
【不注意】
幼児期:
物にぶつかる、落とす、気が散りやすく同じ遊びを続けていられないなど。
小学校入学以降:
忘れ物が多い、なくしものが多い、片付けができない、不注意なミスをする、授業中うわの空で課題に集中できない、人の話を聞けないなどが目立つようになります。
【衝動性】
つい思ったことを言ってしまう、やってしまうなど制御困難で、キレやすい、ケンカになりやすい、買い物をしすぎるなどで問題となることがあります。
ADHDの症状はASDに比べて誰にでもみられる事柄の程度の問題で、特異的ではないため、同年代の他者と比べてどれほど著しくそれらの症状が一貫して幼少から現在に至るまでみられるがポイントとなります。